四季を染める 桜染め

3月に入って暖かくなってきたので、兼ねてからやってみたかった桜染めに挑戦です。
2月末〜3月の桜が咲くまでの時期が一番良い色が得られるそうなので小枝拾いにも気合が入ります。

桜

ネットで調べると様々な方法が紹介されていますが、私が実際にやってみて成功した方法を紹介します。

桜染め レシピ

染液作り

  1. 集めてきた桜の枝を細い部分は細かく切って、やや太めの部分は外皮と中皮を剥いで中の木質部を綺麗に取り除きます。この時、汚れやコケがあれば取り除いておきます。
  2. 桜の枝をざっと洗って一晩水に浸しておきます。黄色の色味は水に溶け出しやすいようなので一晩浸けておいたのですが、この処理はなくてもいいかもしれません。
  3. もう一度水洗いをして枝がヒタヒタに浸かるぐらいの水を張って煮出していきます。初めはかなり黄色や茶色などの色が溶け出してくるので、綺麗なピンクを出したい時は2回〜3回目の煮出し液は捨てます。
  4. 桜に含まれる赤い色素はアルカリに溶けやすい性質なので、4回目以降は苛性ソーダを入れてアルカリ抽出を行います。椿の灰汁があれば一番良いと言われていますが、苛性ソーダでも十分赤い色が出ます。重曹でもいいけど、アルカリ性度数が少し弱いかもしれません。
  5. ひたすら煮出して赤い染液を作っていきます。4回目以降は青臭い匂いから甘い香りに変わってきますよ。濃いめに煮詰めるのですが、あまり煮詰めると今度は濁りが出てくるので、弱火でゆっくり3〜4時間ってところでしょうか。煮出し終わったら綺麗な布で漉します。これを2〜3回繰り返してたっぷりと染液をとります。
  6. あとはゆっくりと冷まして1週間ほど寝かせます。寝かすとより赤味が増すらしいのですが、実際にはどれほど変わったかわかりません。。。

桜枝

桜染め

桜染め

染め布の下処理

  1. 今回は木綿の変わりガーゼ生地のストールを使用しました。下処理は中性洗剤をぬるま湯の溶かして20分ほど浸け込みノリや汚れをしっかりと落としておきます。水でよく濯いで準備完了です。
  2. 綿の場合は染まりにくいということで濃染処理として豆乳や薬品を使うと良いと紹介されていることが多いのですが、却って染まりやすくなりすぎて黄色やオレンジの色も入ってしまいます。実際にテストピースや絹で試してみましたが、ピンクというよりは樺色に染まってしまいました。

桜染め

下処理を手抜きするとこんな感じでムラ染めになってしまいました。

染め本番

  1. 染めるものが泳ぐくらいたっぷりのお湯の中に寝かしておいた染液を入れます。かなり沈殿物があるので上澄みだけを使うようにしました。一気に濃いめの染液で染めるよりは薄めの染液で重ね染めをしたほうが良いかなと思います。
  2. 布を入れてムラにならないようにゆっくりと搔き回しながら10分くらいおきます。染液の赤味が薄くなったかな〜って思ったら引き上げて水洗い。使った染液は捨てます。好みの色が出るまで色を重ねていきます。今回は3回重ねました。思った色になったらしっかりと濯いで乾かして完成です。

桜染め

濃染処理なし、媒染なしでしっかりと染め上がりました。媒染するなら灰汁かアルミを使ったアルカリの媒染が良いそうですが、こちらもテストピースで染めた際にかなり黄色味が強く出てしまったので今回はパスです。赤い色素は紫外線に弱く、退色が激しいらしいのでどのくらい色が持つか・・・

失敗ケース

  • 枝を処理する際に古く枯れた枝も混ざってしまった→濁りの原因になりました。
  • 木質部も入れて煮出した→黄色味が強く残りました。
  • 煮出しの時に灰汁(重曹)を入れすぎた→アルカリが強くなりすぎて濁って茶色くなってしまった。
  • 寝かしている間、毎日煮立たせた→これも濁りました。染液は保管場所にもよるけれど、カビが生えてこなければ大丈夫のようです。
  • アルカリを中和しようとして酢酸を加える→黄色くなりました。
  • 絹と濃染処理した木綿を染める→樺色になりました。期待していたピンクとは程遠い感じ・・・
  • 木綿でミョウバンを使って後媒染→こちらも樺色になりました。

結局、染液を濾すのに使っていた木綿が一番綺麗なピンクに染まっていました(笑)なので、濃染処理なし、媒染なし、重ね染めの方法で試して思った色が出ました。

桜染め

左は下処理の手抜きでムラになってしまったストール。実際はベージュに近い感じ。ムラになった部分がシミのように見えて勿体ないことをしました。右は最後に染めたものでスモーキーな感じながらもしっかりとピンクに染まりました。

桜染め

1回目:木綿ガーゼストール
山桜 外皮と中皮で煮出し
濃染処理なし、媒染なし
3回重ね染め

桜染め

2回目:木綿ガーゼストール
山桜 小枝と皮で煮出し
濃染処理なし、媒染なし
3回重ね染め

桜染めは種類はもちろん、その時の気温や場所など環境の変化で色味がかなり変化するようで奥が深いです。また、どれだけ濁りや雑味がない赤が抽出できるかがポイントかなと思います。来春は絹を染められるくらい、綺麗な赤を得られるように頑張らなくては!

丹山波(にゃんば)
丹波国篠山藩
chasukehana atmark nyanba.com

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